確定申告は自営業の人だけがするものだと思っている人が未だに多いです。しかし、本当ならば給与所得者も確定申告をした方が良いといえます。

 

もちろん給与所得者全員が確定申告をした方が良いわけではありません。では、どういった方が確定申告を行うべきなのでしょうか。

 

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退職・転職するとなぜ確定申告が必要なの?

自営業ではなく企業から雇われている人もするものなのですが、残念ながら、されていらっしゃらない人もいます。仕事などで忙しく行かれない、もしくは忘れてしまうなど事情は様々かと思います。

 

退職・転職をするときはやることが山ほどあります。仕事の合間を縫っての転職活動、転職が成功するや否や退職の手続きや周囲に退職の報告をしなければなりません。

 

それらの一連の流れが大変なため、確定申告にまで気が回らないといった方も多いのでしょう。しかし、確定申告は思っている以上に重要なことです。

 

退職時に確定申告が必要な理由

そもそも、なぜ退職をすると確定申告をしなければならないのかを説明します。会社に所属している時は税金を会社が代わりに毎月の給与やボーナスの中から引いて納めます。

 

会社に所属していないと代わりに税金を納めてもらえないので、自分で税務署に申告しなければならなくなります。これが確定申告です。

 

では転職をして新しい職場に所属するようになった人は確定申告が必要ないのかと言うとそんなことはありません。年明けからの勤務で、年末に会社に所属していない場合は確定申告が必要になってきます。

 

なぜなら、年末に会社に所属していないと年末調整が行われないからです。

 

年末調整とは

毎月の給与から納められている税金は正確な金額ではありません。「基礎控除」や「配偶者控除」、「医療費控除」などの控除や、扶養する家族が増えたり減ったりを考慮されていないからです。

 

それを会社が年末に正しく計算します。その上で本来の税金の額と違った場合は年末最後の給料で調整します。税金を納め過ぎていた場合は還付されますし、税金を少なく納めていた場合は追加で払います。

 

巷でよく聞く年末調整はこのことを言います。

 

扶養控除申告書に自分の情報を書き込みます。扶養控除等(異動)申告書の提出だけでOKなケースが大半なので、扶養控除等(異動)申告書の書き方を説明します。

 

扶養控除等(異動)申告書の書き方

まず名前などの個人情報を書きます。

 

扶養控除申告書の欄には、書類を出す会社以外で給与を貰っていない場合は空欄にしましょう。他の会社からも給与を貰っている場合は○(マル)を書きます。

 

他には給与支払者の氏名と住所を書く欄がありますが、ご自身で書いても問題ないですが会社に書いてもらった方が良いです。大抵の場合最初から書かれています。扶養家族がおらず、生命保険に入っていない方はこれだけで大丈夫です。

 

しかし、扶養している人がいる場合は書く欄がまだまだあります。年間の給与が103万円より低い配偶者がいるならば、配偶者の氏名・生年月日・住所を書きます。

 

配偶者が70才を超えている場合は老人控除配偶者又は老人扶養親族の欄に○を書きます。16才以上の人を扶養しているならば、その人の氏名・生年月日・続柄・住所を書きます。

 

祖父母や配偶者の親がいる場合

ご自身や配偶者の親・祖父母の誰かと同居をしている場合は、老人控除配偶者又は老人扶養親族の欄の「同居老親等」に○を書きます。

 

親・祖父母と別居していたり、70才以上のおじやおばがいる場合は「その他」に○を書きます。12月31日の時点で19才から22才の扶養親族がいる場合は、特定扶養親族の欄に○を書きます。

 

ご自身と配偶者がどちらも働いていて、お子さんを配偶者の扶養にしたい場合は、他の所得者が控除を受ける扶養親族等の欄に配偶者の氏名・生年月日・続柄・住所と、お子さんの氏名・生年月日・続柄・住所を書きます。

 

16才未満の扶養親族がいる場合は、「16才未満の扶養親族」の欄にその人の氏名・生年月日・続柄・住所を書きます。年収の見積額を書く欄には、所得が無いのであれば0(ゼロ)と書きます。

 

確定申告の方法

まずは必要経費の領収書や控除を受けるための証明書、確定申告書を手に入れておきます。

 

確定申告書の作成・提出方法① 紙の確定申告書に記入する

控除などで所得から差し引かれますが、それらをご自身で計算して書きます。法人などは会計事務所に作成してもらっていますが、費用がかかりますので、給与所得者で会計事務所に作成してもらっている方はほとんどいません。

 

ですがご自身で作成するとなるととても難しいです。

 

記入した確定申告書は税務署に持っていくか郵送します。ですが、この方法だと電子データで送れません。

 

確定申告書の作成・提出方法 e-Tax

確定申告に必要な書類の提出をネット経由で行えるシステムのことを言います。確定申告の流れです。各種必要書類を準備します。

 

国税庁のホームページの「確定申告書の作成コーナー」にアクセスし、初期登録をします。その後給与や控除などの情報を入力します。

 

画面の案内の通りに入力するだけで税金が素早く計算されるので、自分で計算する手間がかかりません。全部入力し終わったら印刷します。電子データにして確定申告書を送信する事も出来ます。しかし、電子証明書やICカードリーダライタが必要でそれらが無いと送信できません。

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電子証明書とは?有効期限はあるの?

電子証明書とは、ネット上で取り交わす情報が正確なものであることを認証機関で保障してもらい、発行される証明書の事です。

 

実社会で言うと、免許証や保険証のような身分証明書です。とは言え、免許証や保険証のように役所などから申し込んでくださいと言われるわけではありません。

 

認証機関にご自身で申し込まなければいけません。認証機関は1社だけではありません。数社あります。この証明書は未来永劫に渡り有効になる訳ではなく、有効期限があります。

 

有効期限は認証機関により異なりますので、申し込む前に各認証機関に尋ねて下さい。費用も認証機関によって異なります。これも尋ねておいた方が無難です。

 

ICカードリーダライタとは

ICカードリーダライタとは、ICカードの情報をパソコンに読み込ませるための機械です。

 

接触型ICカードリーダライタ(端子が付いている)と、非接触型ICカードリーダライタ(端子が付いていない)、どちらの機能も兼ね備えているのが「共用型ICカードリーダライタ」です。

 

どれも家電量販店に4、5千円で売っていますこの2つを用いて電子データを送信すると確定申告は終了です。

 

確定申告書の作成・提出方法③確定申告ソフトで作成する

インストールして作成するパターンとクラウドで作成するパターンがあります。確定申告ソフトの中ではインストール版の方が主流で、種類が豊富です。

 

しかし、スマホやタブレットには対応していませんのでパソコンが必要となります。一方、クラウド版は登場して歳月が経っていないので、そんなに種類が多くありません。

 

スマホやタブレットにも対応しているので外出先でも確定申告書を作成できます。インストール版は1万円ほどで、クラウド版は1ヶ月1,000円ほどです。料金の違いはほとんどありませんが、クラウド版は無料お試しがある場合もあります。

 

確定申告ソフトは分からない事があるとオペレーターに聞けるサービスがあります。先に紹介した2つの方法より確定申告書の作成難易度は低いです。

 

これで作成した書類はe-Taxで出力OKです。その後ICカードリーダライタを用いて電子データにして送信すると確定申告が終了します。

 

ふるさと納税の仕組みとは

豆知識としてご紹介したいのがふるさと納税です。様々なところで耳にするこのふるさと納税ですが、よく分かっていないという方も多いと思います。

 

まず自治体に寄付をします。ふるさと納税という名称ですがご自身の故郷である必要は無く、好きな自治体に寄付できます。寄付した証明書を添付して確定申告をすると一部が控除される制度です。

 

近年ではふるさと納税をすることにより高級肉や高級魚などがもらえたりして何もしないよりはお得になります。

 

源泉徴収と確定申告の違い

源泉徴収では大まかな金額しか引かれていません。何ヶ所かで給与を貰っている場合は税金を少なく納めている場合もあります。

 

医療費控除などの控除は考慮されていないので税金を多く納めているかもしれません。源泉徴収の対象項目は、個人だと給与・賞与、退職金、デザイン料やプロスポーツ選手への報酬などです。

 

法人は利子・配当です。知らない人が多いと思いますが、個人への支払いが何もかも対象となる訳ではありません。所得税法や租税特別措置法が定めている支払いが源泉徴収の対象です。

 

個人だけではなく、法人も源泉徴収の対象になる場合もあります。少なく納めている場合は税金滞納ですし、多く納めている場合は損をしているので、その状態を是正できるのが確定申告です。

 

こんな人は確定申告が必要

退職してから新しい会社で働いているか働いていないかで必要性に変化があります。退職して新しい会社で働いていない場合は、どの会社にも所属していないですから、

 

年末調整を行ってもらえないので確定申告が必要です。仕事を辞めてから新しい会社に働き始めていた場合は年末調整が行われることにより確定申告をする必要はありません。

 

ただし、年末ギリギリで新しい会社に働き始めて前の会社の源泉徴収票が間に合わなかった場合、確定申告を行わなければいけません。前の会社に事情を説明して源泉徴収票を貰いましょう。

 

副業や不動産所得がある方、年金収入がある方も確定申告は必須

新しく働き始めた会社の給与が2千万を超える人や複数の会社で給与を貰っている人、副業で20万円以上稼いでいる人も確定申告をしなければならないと定められています。

 

他にも不動産所得がある人や年金収入がある人も確定申告が必要になります。年末調整の後に子供が生まれたり、扶養親族が亡くなったりして扶養する人数に変化があった場合も確定申告をしましょう。

 

税金が返ってくるかもしれないので確定申告をするのはもちろんですが、追加で納めなければいけない場合でも確定申告は行いましょう。

 

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